大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和27(あ)5502 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人Aの負担とする。

理 由

被告人Bの弁護人林三夫の上告趣意は事実誤認、量刑不当の主張であり、被告人

Aの弁護人中村武の上告趣意は、憲法違反、判例違反、法令違反をいうが原審で主

張判断のない事項であつて、いずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない。(他人

の誘惑により犯意を生じ又はこれを強化された者が犯罪を実行した場合に、その他

人が一私人でなく、捜査機関であるとの一事をもつてその犯罪実行者の犯罪構成要

件該当性又は責任性若しくは違法性を阻却し又は公訴提起の手続規定に違反し若し

くは公訴権を消滅せしめるものとすることの出来ないことは当裁判所の判例とする

ところである昭和二七年(あ)第五四七〇号、同二八年三月五日第一小法廷決定参

照)また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号、一八一条(但し被告人Aについて)によ

り裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

昭和二八年六月四日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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